2007年09月16日

うつ全国集会 9月15(土)日に参加

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・・・と聞くと、なんだかすごそうな名前だ。しかし、当事者や家族、専門家などが一堂に会してこのようなシンポジウムが行われる時代になったことを思うと、感慨が深い。新聞で紹介されていたのを、いま勤めている作業所のメンバーさんが目ざとく見つけて、勧めてくれた。もちろん、ぼくがうつ経験者と知ってのことである。

主宰はNPO法人「うつ・気分障害協会」(MDA Japan-本部はアメリカ)http://www.mdajapan.net/old/modules/news/

ここでは、本格的な社会復帰プログラムを行っており、とくに企業に勤めていてうつを発症した人に高い成果をあげている。近刊のアエラのムック本「職場のうつ」を見ると、ジョブコーチと合わせて優れたサポートを実践していることがわかる。こういった機関(社会資源)はじつにありがたい。既存の施設や制度では難しい、現場主義の徹底をみる思いだ。

うつには、一般に希死念慮(死にたい気持ち)が起こるので、とくに服薬によるコントロールが欠かせないし、そうしたネガティブな妄想が病気から来るものだと自覚することも必要だ。そうでないと、自分の思い通りに自分を抹殺しかねない。

だから、心理プログラムなどと称される療法が数多く存在する。社会に戻っていくに際して、服薬や、心理面でのリハビリ、その上に職業訓練などを合わせてサポートを受けられる現代は、「うつの時代」といわれるほどうつが社会問題化しているとはいえ、恵まれていると思う。

ぼくが退院した80年代初めには、こういった社会復帰概念さえ、ほとんど生まれてはいなかった。だから退院後は、自分と家族だけで何とかしのいでいくしかなかった。

今日のぼくがあるのは、自己流の社会復帰プログラムを探りながら、周りの人たちが支えてくれたおかげである。たまたま本能的にかき集めてきた方法は、現代の心理・行動療法に近いものだった。ひとことで言うとそれは、「自分に対する視点」を変えることだ(これについて、ほかの項でもっと具体的に書くつもり)。

今日の集会には当事者も多く参加していた。うつという病気の困難さは、痛いほど経験してきている。今ではうまく回避する方法を身につけたが、症状が出てきたときにはそれでも苦しい。

今日は、それぞれが苦しみを背負いながらも生きて出会っているという奇跡が、何よりうれしかった。生きてきただけで、いのちあることのすばらしさを表せる、それがうつの「サヴァイバー」(死線を乗り越えてきた者)たちの誇りだ。そう思えてならなかった。

うつのホームページで、ぼくが愛読しているものがある。”UTU-NET”がそれだが、そのなかの項目でとりわけ「うつを克服した人達」がすばらしい。各界の有名人が、それぞれのうつ体験をインタビューに答えて語っている。
http://www.utu-net.com/conquest/index.html

最近では横綱の朝青龍や、皇室の雅子さまのニュースが、精神疾患に対する一般の意識を、少なくともわけのわからない奇妙なものではなく、治療可能な病気のひとつにまで引き上げている。読売新聞は家庭欄で、長期にわたってうつ病の特集を続けている。

こうしたことのすべてが、うつについて、語りやすい環境を作ってくれていると、ぼくは思って歓迎している。なかにはいい加減な情報もあるが、それでもまったくの無知よりは、きっかけがあるほうがまだいい。沈黙から踏み出して語り合うこと、それが回復への一歩なのだ。



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